日揮ホールディングス(HD)。

2020年3月期の売上高は22.4%減の4,808億円だった。

コロナの影響で原油価格が急落し、交渉中のプロジェクトで

顧客の投資決定期間が延びた事が原因の一つである。

連結受注額8,000億円を目標に掲げていたが、

イラクの製油所などで最終投資決定が延期されることになり、

結果的に約1,900億円と目標を達成できなかった。

しかし、イラク最大級の製油所の近代化プロジェクトを

約4,000億円で受注することが決定した。

コロナで延期せざるおえなかったプロジェクトを請け負う

ことに成功したのである。

2003年に起きたイラク戦争後の日本の復興支援としては過去最大の規模となる。

国際協力機構(JICA)が同額の円借款を提供し、

日揮HDは設計や建設などを請け負う事業に着手する。

原油精製の設備を増設し、ガソリンや軽油などの生産量を約3倍に高める計画でる。

日揮の株価は安値圏で推移している。

だが、いずれ回復するだろうと思われる。

日揮に限ることではないが、

不思議と株価は忘れた頃に騰がるものである。

日経新聞 2020年8月3日 朝刊 参照)