三井不動産は、
新会社である三井不動産ワールドファーム(東京・中央)
を立ち上げた。
2020年8月3日に農業事業を本格的に始めると発表し、
農業生産法人のワールドファーム(茨城県つくば市)と共同出資会社を
設立したのである。
販売価格を安定させるため、一定期間保存できる冷蔵や冷凍の
業務用カット野菜や加工野菜に絞り新たな事業に育てる計画である。
ワールドファームの知見を生かし、
まず、栃木県芳賀町や茨城県筑西市の約6ヘクタールで農業を行う。
三井不動産ワールドファームの特徴は生産と加工一体型のビジネスで、
従業員は多能工として野菜生産と加工の両方を担うという。
また、生産効率を上げるためIT(情報技術)を使うほか、
社員には副業も認める有難い雇用形態である。
新たな働き方を提供し人手不足の農業で雇用創出につながる
と思われる。
2021年の春以降にキャベツやホウレンソウなどの加工工場を造り、
早期の事業収益化を目指す計画である。
2020年の梅雨は記録的な長さで、日本各地で災害に見舞われた
ことから野菜も高騰している。
安定した価格で野菜を消費者に提供してくれる農業法人には
感謝してもしきれなくなるだろう。
(日経新聞 2020年8月3日 電子版参照)