高配当株への投資。

個人投資家にとって高配当株は魅力的な金融商品である。

株を保有しているだけで、投資金額の年数%分を配当として受け取ることが

できるからだ。

特に2008年に起きたリーマン・ショックで世界的に金利が低下した。

配当利回り長期金利よりも高い状態が続き、

「銀行に預金するなら株に配当をする方が得」と、

利回りの良い株式が選ばれる傾向があった。

そして、マイナス金利が続く中で起きた3月のコロナショック。

個人的にはコロナ禍で配当株式に投資をしておくことは意義があると

考えている。

 

いつ収束するのか分からない中で、業績予想を出せない企業が相次ぎ、

配当を未定とする企業が続出している。

3月期決算企業の中には、早々に21年3月期を減配とする企業が表れた。

19年3月期まで増配を続けていた三菱ケミカルホールディングスがその1つだ。

7月にはキヤノン中間配当を前年の半額にすると発表した。

減配が相次ぐ一方で、減益なのに増配に踏み切る銘柄もある。

三菱商事 は、21年3月期は減益予想ながら増配を発表した。

富士通も最終微減益予想ながら増配としている。

 

こうした局面で高配当株投資を行う時の銘柄選別に注意していることがある。

 

①次世代にも稼げる企業努力をしているかどうか

②来期の業績も見据えて銘柄選定をする

③株価が低位であるということ

 

この3点を重視して、投資をすることを心がけている。

いずれ株式市場にアベノミクスのようなインフレが起これば

売却して利益を得るつもりである。

それまで配当金を得て時を待ちたいと思う。

日本経済新聞 2020月30日 電子版)

 

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