三菱ケミカルホールディングスの子会社である、
生命科学インスティテュート(東京・千代田)は、
「Muse細胞」(ミューズ細胞)と呼ばれる幹細胞から作成した細胞製品について、
早ければ2020年度中に承認申請をする。
2020年8月までに脳梗塞や皮膚の病気向けの臨床試験(治験)を実施していたが、
実用化を2021年度中にも実現する計画である。
2020年7月29日に生命科学インスティテュートは、
「Muse細胞」(ミューズ細胞)と呼ぶ幹細胞を皮膚の病気の患者に投与した
臨床試験(治験)で、安全性や効果を確認できたと発表していた。
この臨床試験は、皮膚に水ぶくれができるなどする表皮水疱(すいほう)症
の患者5人が対象であった。
安全性のほか、症状がでる皮膚の面積が縮小するかどうかなどの効果を検証していた。
一人あたり約1500万個のMuse細胞を、全員に点滴で投与し、52週間観察したところ
副作用などの安全性に問題はなく、効果も確認できた。
株式会社三菱ケミカルホールディングスは、株式会社生命科学インスティテュートの他に、三菱ケミカル株式会社、田辺三菱製薬株式会社、大陽日酸株式会社等を持株会社
として、グループの全体戦略策定、資源配分など、経営管理を行っている企業である。
同社の株価は明らかに割安に評価されていると思われる。
4日に100株だけ購入したが今後も保有株式数を増やしたいと考えている。
(日本経済新聞 2020年9月4日 電子版 参照)