資格・検定団体のデジタル化。

資格・検定団体の経営を

新型コロナウイルスの感染拡大が圧迫している。

特に国家試験は「室内、近距離、長時間」のペーパー試験での感染リスクがあり、

多くが中止に追い込まれた。

厚生労働省から託され試験を実施する一部民間団体は

「インターネットを利用した遠隔受験」を提案したが、同省は難色を示している。

国家試験では不正対策は譲れず、遠隔受験システムで不正を絶対に防げるのか、

疑問だからでる。

 

一方、金沢工業大学の杉光一成教授は、

「オンラインでパソコンに表示し、受験者はスマホで回答する。スマホのカメラで自身を録音・録画してもらい、データを後で人口知能(AI)に分析させることで不正をかなり防げるため、資格・検定試験のデジタル化を進めるべきだ」

と主張しておられる。

 

海外では資格の遠隔受験が始まている。

米国ニューヨーク州司法試験ではペーパー試験を中止し、

ネットとカメラ、AIを用いた遠隔方式で実施することを決定した。

 

未来の士業はAIとの協業であろうと予想される。

単なる知識の詰め込みで暗記力を問う試験制度より

デジタル技術を活用した試験形式に変えた方が時代に適う能力を

判定できると思われる。

日本経済新聞 2020年10月1日 朝刊 参照)