資金繰りを改善するため、約1.1兆円の外貨建て社債発行を実施した。
日本企業の一度の外債発行額としては最大規模である。
日産の危機的状況に手を差し伸べたのは海外投資家である。
経営不振の日産への資金供給に国内投資家が慎重だったのと対照的に、
海外投資家は日産の財務改善に期待値を見出している。
バリュー株と判断し得るからだろう。
「自動車メーカーは雇用への影響力が強く、各国政府から手厚い支援を受けられる。
日産は当面の債務不履行が見込みにくく、投資妙味がある」。
と、日産の外債を買った米大手運用会社の債券投資責任者は語る。
日産が募集した外債には、
運用会社や保険、銀行、年金など海外投資家が殺到した。
だが、日産は海外投資家から白紙委任されたわけではない。
日産は厳しい環境に身を置いたと考えられる。
日産自動車に限らず、日本の自動車関連企業は新型コロナウイルスの
影響も相まって、厳しい経営環境にさらされている。
車に対する国民の価値観も変化した。
この苦境を機に、未来に向けた構造改革ができればと思われる。
(日本経済新聞 2020年10月16日 朝刊 参照)