2020年10月30日、三菱重工業 は
2021年度から3年間の中期経営計画を発表した。
ジェット旅客機事業は事実上の凍結を公表した。
開発費は過去3年間の約20分の1にあたる200億円に減らし、
次世代エネルギーなどに投資する。
1つは、ガスタービンの高度化など脱炭素技術の開発を拡大し、
航空などに投じてきた開発投資の大半をエネルギー分野などに振り向ける。
ガスタービンは天然ガスを使うが、水素を混焼すれば二酸化炭素(CO2)
の排出量を大幅に減らせる。
将来は水素だけで燃やすタービンの実用化を目指す。
2つ目はソフト戦略である。
ガスタービンなどの事業で取り組むデータ活用や人工知能(AI)
の高度化など、デジタルトランスフォーメーション(DX)戦略を進める。
欧米の重工大手は脱・炭素を見据えて火力発電などの構造改革に着手し、
ソフト戦略に大きくカジを切っている。
三菱重工業は今まで設備依存が強く、
デジタル戦略では世界大手への遅れが目立っていたが大きくかじを切る。
これらのビジネスは、従来の設備依存の手法より
先行投資が少なくて済むというメリットがある。
時間は係るかもしれないが成功すると思っている。
資金が出きれば株式を割安な内に購入するつもりである。
(日本経済新聞 2020年10月31日 電子版 参照)