2021年7月8日、
ジャパンディスプレイ(JDI)は、
自動車向け中小型液晶パネルを手がける
台湾の孫会社カオシュン・オプトエレクトロニクスの全株式を、
台湾の電子機器受託製造大手ウィストロンに売却すると
発表した。
譲渡額は80億円である
JDIは、
ウィストロンにスマホ向け液晶パネルの組み立てなどを
委託してきたが今回の孫会社売却で、
自動車や産業機器向け液晶パネルの組み立ても
ウィストロンに委託することで
コスト削減をめざす。
日立製作所ソニー東芝
液晶パネル事業が統合して2012年に設立したJDIは、
2014年3月に東証1部に上場した。
しかし、
2021年3月期まで7年連続で純損益が赤字となっている。
官民ファンドの産業革新機構(現INCJ)が
経営を主導したが、
2019年には一時、債務超過に陥った。
昨年10月に白山工場(石川県白山市)を約400億円
シャープに売却するなど、資産売却を進めていた。
JDIのスコット・キャロン会長
8日の会見で孫会社の売却について、
「自社生産を受託製造に切り替えることでコスト競争力を上げる」
と話しておられた。
ジャパンディスプレイは
100億株まで株式を発行できるように定款も変更した。
直近では株価は下がるかもしれないが
再編に期待したいと思う。
(朝日新聞 鈴木康朗記事 参照)