新型コロナウイルスの影響でネット通販需要は大きく伸びている。
そんな中、Amazon.comは2020年9月4日に、
北米の物流施設などで10万人も追加採用すると発表した。
同社の世界の従業員数の1割強に相当する人員を確保し、年末商戦に向けて配送能力を一段と強化する計画である。
年末商戦では生活必需品に加え嗜好品などのニーズが増えると見込まれていため、一部で課題となっていた配送遅延などを解消する目的がある。
アマゾンはサービス品質の改善のため、2020年9月中に北米で大小合わせて100の物流施設が稼働する予定だという。2020年に入って3回目となる大規模採用では、主にこうした拠点で梱包や発送業務などを担う従業員を募集する。採用競争力を持たせるため、一部地域では入社時に最高で1000ドル(約10万5000円)もの一時金を支払う計画である。
アマゾンの2020年4~6月期の売上高は889億1200万ドルと前年同期に比べ40%も増え、四半期として過去最高益となった。
積極的な採用増に伴い6月末時点の従業員数は全世界で87万6800人となり、1年前に比べ34%増えた。
アマゾンでは並行輸入ビジネスがしやすい。
今後、世界中に網の目のように展開するとなると個人での輸出入
が一層しやすくなるだろう。
(日本経済新聞 2020年9月15日 電子版)