著名投資家であるウォーレン・バフェットの総合商社への投資が
資本市場で話題になっている。
唐突で意外感のある決断はバフェット流のエッセンスが
詰まった銘柄選択であると思われる。
ウォーレン・バフェットが投資するのは、ビジネスモデルが堅実で市場から十分に評価されていない企業、つまり割安にみえる企業である。
この投資哲学は、バフェットの師匠であるベンジャミン・グレアムから
受けづかれている。
三菱商事、三井物産、住友商事、伊藤忠、丸紅という日本の5大商社は、今年になって新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)と様々な商品価格の暴落により大打撃を受けてきたことから、現在、割安に評価されている。
まさにバフェットが好む投資条件を満たしているといえよう。
だが、バフェット流投資術を一般投資家は簡単には真似できない。
特に、資金を分散して投資するのではなく極力集中して投資するスタイルは
バフェットの眼力を持ってして初めてなしうる技である。
実際、バフェットの師であるベンジャミン・グレアムは極力分散して投資
をしている。
著書で「資金を一つの籠に入れてはいけない」とも表現している。
生きる伝説であるオマハの賢人に学びながら、
グレアム流で自分独自の投資スタイルを確立したいと思う。
(日本経済新聞 2020年9月3日 電子版 参照)