2021年6月19日
イラン内務省は大統領選で
保守強硬派として知られるイブラヒム・ライシ司法府代表
が当選したと発表した。
任期は4年で2021年8月に就任する。
保守強硬派による政権は8年ぶりとなる。
当局の発表によると、ライシ師は全体の約62%の票を得た。
ライシ師は19日、ロウハニ大統領と会談後
「国民の負託に全力で応えたい」と述べた。
ライシ師はイスラム教聖職者で、司法関係の要職を歴任した。
ハメネイ師の後継候補と目されている。
米国から厳しい経済制裁を受けるイランでは、
インフレや高い失業率が続いており、
市民生活は苦しさを増している。
次期大統領に託される最重要課題は経済の再建だが、
反米色が強いライシ政権の誕生により、
制裁解除につながる米欧などとの核合意の
再建交渉はいっそう難しくなる可能性がある。
中東に偶発的な衝突もありうるかもしれない。
そうなると
世界経済への悪影響は避けられないだろう。
(日本経済新聞 電子版 参照)